中高年が転職する際に何が一番実践的で役立つのかを書いてあるのがこの一冊です。私が実際の転職の際に何十冊と読んできた中で、ベストです。何冊も紹介することはしたくないので、これぞと思う一冊に絞るとしたらこれです。目から鱗の一冊です!
私が転職活動している時に、この一冊に出会っていたら、最初の転職で、再び事業所閉鎖に陥る会社を選ぶなんていう失敗はしなかったです!最近出版された本なので、私が出会えなかったのです。本当に無念です><
「転職と副業のかけ算」とタイトルと、著者がブログ超初心者の私でも知っているブログ界のカリスマ、レジェンドです。なので、「本業がダメでも、副業のブログで成功したらいいですよ。」という内容だと勝手に思っていました。しかし、全く違いました!「軸ずらし転職」という考え方には、やられました!本当に素晴らしく、実際に無意識に私が実践していました。だから、50歳で転職したにも関わらず年収がアップしたんです。
著者のmotoさんは、まだ30代前半なのに、「転職アンテナ」というバケモンのようなブログの管理人で、ブログ収入だけで年5億円を稼ぐというブログ界の神様です。そ転職だけでなく、副業に関する記載もありますので、一冊の本で2つのテーマの素晴らしい回答が用意されている正にサラリーマンのバイブルです。

軸ずらし転職
一番重要な考え方
一番重要な考え方として、職場環境や労働条件は、会社に依存するのではなく、業種に依存するということです。
在宅勤務がしたいのなら
美容師という職業ではなく、IT企業に入社すると簡単に実現する。
美容師で在宅勤務というのは、かなり成功した経営者でない限り無理である。
高い給料が欲しいのなら
同じ忙しさでも、介護職ではなく、医師になる。
介護職で年収1,500万円を得るのはまず不可能です。しかし、医師職なら、30代で年収1,500万円なんて普通です。
といった具合です。
つまり、転職で労働環境や年収を上げるためには、同じ業界に転職するのではなく、上記のように、既に自分の希望が標準となっている業種に転職するのが近道だということです。
私もここを心から理解していなかったです。中高年サラリーマンの転職の場合は、もう同じ業種以外にはいけないと思い込んでいました。しかし、業種を変えるのです。すると、びっくりするほど環境が変わるのです。ここがミソです!
なぜ軸をずらすのか?
業種を変えるのがいいからと言って、中高年サラリーマンが、全くの異業種に転職するのは得策ではありません。
1) まず採用されないです。
2) 万が一採用されても、経験がないので、使い物にならない → 結局居づらくなって会社を辞めることになります。
つまり、自分のいる業界と関わりがあるか、自分いる業界と近い職種で、自分の希望を叶える職種に転職するのです。これが軸ずらし転職です。年収レンジの高い業界に移る、つまり軸足を移動するのです。今の業界・職種経験を転用して転職することです。
著者のmotoさんの場合は、1社目に小売業界での採用を経験されました。この採用業務を通じて人材広告を自分でweb上で作り上げる能力を獲得されました。その能力をアピールすることにより、小売業界よりも年収の高い人材業界へ転職されました。この時年収が240万円から330万円になったそうです。それでも、人材業界の平均年収からすれば安かったのです。その後、その会社で良い営業成績を残して管理職になり、評価されて、年収が540万円にまで上昇したそうです。その後の営業という軸足で、motoさんが副業としても抜群の実績を残されているインターネット広告に力を入れている広告業界に営業部長として転職されたそうです。
小売業界 →(採用業務を軸足として転職)→ 人材業界 →(営業業務を軸足として転職)→ 広告業界
Motoさんは年収を上げようとした軸ずらし転職により、平均年収の低い小売業界から、平均年収の高い広告業界に転職して行ったのです。
つまり、今の職と関りあって経験があることを基盤として、転職して行ったのです。その結果、経験者として違う業界に転職するという離れ技をやってのけたのです。
軸ずらし転職の一番の本質
「同業他社に転職するだけでは、何の解決にもならない」という指摘が一番の本質です。これが、私にとっては「目から鱗でした。」私は、同じ業種でも、ホワイト企業とブラック企業があるので、ブラック企業から、ホワイト企業に行くことが転職の本質であると思っていたのです。
ホワイト企業、ブラック企業というのは下記のように、自分の基準によるものでいいのです。
1) 上司がとんてもなく、自分と相性が悪い。
2) 上司だけでなく、職場の同僚と自分自身があまり馬が合わない。
3) 職場の風土が合わないので、評価されず、安月給のままである。
この場合だと、同業他社に転職することにより、上記のことが改善され、職場でのストレスがなくなります。そして、職場での人間関係が改善されることにより、評価され給料も上がることになるのです。
これが私の考えていた転職の典型例ですが、正直疑問点も残ります。
A) 本当に上司や職場の同僚がとんでもない人ばかりなのか?
B) 自分自身の職場での振る舞いが、上司や職場の同僚との関係を悪化させているのではないのか?
C) 評価されないのではなく、評価がそのような結果ではないのか?
これに対する答えは、転職後、自分自身がどうなるかを見ればわかります。転職後も、やはり、下記のようであれば、
1) 上司がとんてもなく、自分と相性が悪い。
2) 上司だけでなく、職場の同僚と自分自身があまり馬が合わない。
3) 職場の風土が合わないので、転職後給料は上がったが、その後は、評価されず、また安月給のままである。/p>
自分自身に問題があるのです。
同業他社では基本的に、労働条件も給料も大きく変わらないので意味がないのです。なので、今の職種と関連した条件の良い他業界に転職するのが、転職の神髄であるとこの著書では述べているのです。
私にとっては全く異論なく、完全同意です!なぜこのことをちゃんと意識して転職してこなかったのだろうと後悔したぐらいです。

実際私も軸ずらし転職で年収をアップし、仕事も楽になった。
実は私もこの軸ずらし転職で、給料アップと労働条件の改善を手に入れていたことを後になって気付きました。だから、50歳で転職したのにも関わらず、給料もアップし、労働条件も良くなったのです。この本質を教えてくれたのが、motoさんの下記の名著です。
私の場合は、下記の記事にたとえ話で出していますが、正に軸ずらし転職を50歳で遂行したのでした。
「空飛ぶ車」の研究をしていた時は、遣り甲斐はありましたが、その分長期間労働でした。土曜、日曜も出社することがよくありました。しかも、「空飛ぶ車」なんてそう簡単にできないことから考えても、なかなか結果を出せない業種に分類されていたので、給料はそれほど高くはありませんでした。
そのため、50歳の転職では、同じ自動車業界で、かつ同じ技術開発に関係する「ハイブリットカーや電気自動車などを、日本の規制に合格させる業務」に転職したのです。すると、結果を出さないと日本での車の売り上げに直接影響する非常に重要な部署だったのです。そのため、給料も業界として高かったので、私の年収も上がったのです。さらに、ある程度決められた業務で、「空飛ぶ車」をつくるという無謀なことはしていないので、ほぼ定時に帰宅できるようになりました。もちろん、土曜日や日曜日に出社する必要もなくなりました。
一番良かったのは、「空飛ぶ車」の開発をして結果を出すという大きなプレッシャーから解放されたことです。今の部署だと、普通に頑張っていれば、日本の規制に合格させることができ、きちっとした業績を残せるので、「空飛ぶ車」開発のプレッシャーと比べれば、無いに等しいと言えるでしょう。

motoさんが書かれている「軸ずらし転職」を読まずに、中高年サラリーマンが転職されると、まず年収ダウンです。例え、本業の転職でうまく成果が出せなかったとしても、転職の教えで、その年収ダウン分を補って余りある副業収入確保の方法も書かれています。中高年サラリーマンの転職成功術におけるまさにバイブルです!
私はこのほんを読まずに、幸運にも「軸ずらし転職」で成功することができましたが、副業に関してはこの本の教えに従っています。この本の教えに従って、このブログを書いているのです!
この本の知識なしに中高年サラリーマンが転職をされると、上手く行かずに絶望に苛まれることにもなりかねないです!
絶対タメになる本なので読まれることをマジでお勧めします。